陰毛系ブロガー、しゃおじょんです。
僕は中学生のとき、クラスの中でちんげが生えるのが1番遅かった。
小学校6年生のときの修学旅行のときには生えてるやつが少数派で、そいつらはそれをお風呂で見られないように無理やり隠していた。
そして生えていない多数派は、生えてるやつのことを大爆笑したものだ。
しかし中学2年にもなるとちんげ革命が起きて、形勢は逆転した。
当時のクラスにちんげが生えてないのは僕とF君だけだった。
6月の林間学校前には絶対にちんげが生えてこないとみんなにバカにされる!と思った僕は必死にパソコンを開き「ちんげ 生やし方」なんて必死になって調べてものだ。
海藻類を食べるだとか、マスターベーションをするだとか色んな方法が出てきた。
僕は当時まだマスターベーションのやり方を心得ていなかったし、やり方をみても読んでもなんだか理解できなかった。
毎日わかめとひじきを食べても効果はなく結局林間学校は無毛で過ごした。
今となってはこんなことで悩んでるのがアホらしく思えるが、中学生の少年にとってはそれは重大な問題だった。不毛な話のように思えるが、実際無毛だった。
5月の修学旅行になるといよいよ生えてないのは僕だけになった。
F君にはうぶ毛が生えてきていた。
羨ましかった。
どうして神様は僕に毛を与えて下さらないのか。ああ神様。
修学旅行の1日目の夜
男子みんなで部屋に集まって恋バナをした。
恋バナなんて今ではもう使わないな。
みんなで円になって、一人一人好きな人を言っていく。
絶対これどの中学でもやってるでしょ。
で、あれね、「好きな人じゃなくてましな人でいい?」とか言い出すやつね
ましな人(笑)
クラスメイトなんてみんなましな人だろ
まああれは中学生の可愛い照れ隠しだったな。
ついに僕の順番が来たが、恥ずかしくてなかなか言えなかった。
ここで間があけばあくほど、本気度がわかっちゃうんだよな、これ。
みんなが好きな人もしくはましな人を言い終えると、修学旅行が終わるまでに「その人とツーショットをとろう」ということになった。
そして取れなければ、罰ゲーム。
2日目、みんながノルマをこなす中、僕は声さえかけられずにいた。
修学旅行のムードを使えばツーショットを撮るなんて簡単だ。でもあの頃の僕にはそんなちっぽけな勇気も持ち合わせていなかった。
たしか三日目のなんかのバスに乗る時に僕は勇気を出して声をかけた。
あっちが困惑している間に僕は逃げたくなってそして、立ち去った。ダサすぎる。小物にも程がある。小物系ブロガーだ。
結局僕だけが写真をとることができず、みんなに「罰ゲームな!」と言われたが、僕は「誘ったけど断られた」と嘘をついた。
修学旅行から帰ってきたあと諸々あってその子とは付き合うことになった。僕の初めての彼女だ。
何度か一緒に遊んだが、1度も写真を取らなかった。取らなかったというより取れなかった。
彼女は170cmくらいあって、僕は150cmくらい
彼女は陸上部で学年一?足が早くて僕は50メートル9秒台
当時はあんまり疑問に思わなかったが、今になって思うのはあいつなんで付き合ってくれたんだろう。
付き合い始めて1ヶ月したくらいにちんげが生えた。
自分の家のトイレで気が付いた時は嬉しくってすぐにお風呂場に駆け込んでそいつを愛でた。
二学期が始まると彼女とは別れてしまった。写真を1枚もとることなく。without saying goodbye
月日が流れて先日の成人式
式典が終わるとみんなすぐには帰らずに旧友との再会を喜んでいた。
僕はふと写真をとらなければ、と思った。
撮らなければいけないという強迫観念に襲われた。
彼女の姿を探して声をかけ、そして今度は逃げなかった。僕は逃げなかった。
(こんな下品な記事に載せてごめんなさい)
同窓会を終えると僕は大学のいつものやつらで集まって僕らだけの成人式をした。
大人になることへのささやかな抵抗として、僕らはちんげを僕の部屋で剃った。僕たちはいつまでも少年のままでいたいのだ。いなければいけないんだ。あの修学旅行のヒソヒソと好きな人の話をしていた、まさにあの瞬間のワクワクを僕たちは忘れてはいけないんだ。僕は大人にならない。いつまでも少年のままで死んでやるんだ。死ぬまでずっとワクワクしていきていくんだ。僕には支えてくれる仲間がたくさんいる。こいつらがいれば僕は少年のままでいきていける。思いっきり笑い、全力で声をあげて泣き、くだらないことで本気で怒る。それでいいんだ。俺たちは大人にならない。ならなくていいんだ。
なんかむちゃくちゃな文章になってしまったけど、とりあえず僕たちは笑って前に進んでいこう。僕たちのペースで。僕たちだけのスピードで。
ピース。