禁酒会で年越しをすることになった。
と、その前に僕達の行きつけ老北京のママが年越しパーティーに招待してくれた。
早稲田に中華料理屋の居場所ができたことは本当に僕達にとって大きかった。
2019年もお世話になります。
老北京でお腹いっぱいになった僕らは大隈講堂に向かった。
そこで、肩を組んで
禁酒会第一応援歌「まきばの空」を大隈講堂にて大合唱した。
そして、レンタカーに乗って長野に向かった。
僕達の共同体に最近入ってきた太陽の親友の小原という男が長野の茅野に別荘を持っているのだ。
ちなみに小原も太陽と一緒で教育学部の生物学専修で、彼らは「生専」なのだ。
「中文」に「生専」の力が新しく加わっていま僕達のコミュニティは爆速で加速している。
別荘に着くと2018年も残り15分ほどで、僕達は年越しの瞬間は牛乳かけを実行することにした。
喜ばしいときにビールかけをやる人たちがいるが、僕達禁酒会はその代わりに牛乳を使うこととした。
極寒の中、僕達は牛乳をかけあって2019年の幕開けを祝った。
早朝僕達は立石公園に初日の出を見に向かった。
「君の名は」の聖地?として噂されている諏訪湖の景色は本当によかった。
しかし僕達には「太陽」がいる。
精一杯拝ませていただいた。
今年も僕達を照らし続ける太陽でいてくれ。
諏訪湖はいいところよ
昼過ぎに僕達は牧場に行った。
禁酒会として素晴らしい初モーで
牛舎に参拝を済ませると僕達は「とりあえず生で」と言って乾杯をした。
2019年もみんながとにかく笑っていられたらいいな、
そんなふうに僕は思う。
牧場をあとにして夜みんなで寿司と雑煮を食らいつくし、平和な時間を過ごしていた。
書き初め企画も行われた。
僕は太陽に「学会内恋愛はしません絶対に」と書かれたが、全くなんのことだかわからない。
サークルでの恋愛をサークル内恋愛と言うのと同じように僕達は学会での恋愛を学会内恋愛と呼んでいる。
学会内で色恋沙汰があると学説が揺らぐ可能性があるため僕達は学会内恋愛を禁止としている。
禁酒会創設者の僕がそれを守ることは当然なので、なぜわざわざ彼がこれを背中に書いてきたのかが僕にはわからないのだ。
書き初め企画を済ませた後、
事件は起きた
風呂場で大きな声で息を枯らして愛されたいと歌っていたら別荘家主である小原が
「うっせーよ」と言ってきたので謝ると
「いーよ別に、でもお前そういう奴なんだな」
となった。
そして僕が掘りごたつで休んでいると
小原が「あったまったわ、お前ぶん殴りてえから外出ろよ」と言ってきた。
彼は怒ることをあったまると言う。
僕は彼に対して恐れをなして、最初喧嘩は買わなかった。
しかし結局流れで僕達は一戦交えることになった。
男には戦わなければいけないときがあんだ。
外に出ると雪が降っていた。
小原と僕は向かい合い、相撲をとることになった。
こんりんがレミオロメン「粉雪」を流す中僕と小原は戦った。
ビデオ判定が必要になるが、恐らく僕は勝った。
たぶん小原が先に地に手をつけた。
しかし、そのまま戦いはプロレスへと移行した。
僕は彼に押さえつけられ、手も足も口もでなかった。
部屋に戻ると、みんなが
「生専!生専!生専!生専!生専!」と叫び、小原政権の発足を喜んだ。
今まではみんな「中文!中文!」と叫んでいたが、僕が彼に負けたことによって中文は生専に飲み込まれてしまった。
中文同志のはいぐ〜までが中文を捨てて「生専!」と拳をあげて叫んでいた。
悔しかった。
1月1日革命が起きた。
しゃおじょん政治は打ち破られ、僕は全てを失った。
コタツでふて寝している間、みんな新たなリーダーが生まれたことに興奮し、そして僕の悪政について、語り合っていた。
耐えられなかった。
いても経ってもいられなくなり僕は帰ることにした。
こんりんが僕を起こそうとして、「朝だぞ!帰るぞ!起きろ!」と言ったのに合わせて荷物を整理して、そしてそのまま走って僕は帰った。
真夜中、雪が降る中僕は山の中を下って行った。
敗北者に居場所はないのだ。
僕は1人で、「中文!中文!中文!」と叫びながら雪道をひたすら進んだ。
途中何度も鹿を見かけ、恐怖感に襲われたが、もうこの際動物に襲われたってよかった。
中文が死んだということはもうそれは僕が死んだということなのだ。
負けたくない
という感情が溢れ出てきた。
僕は負けたくない。
みんながまた「中文!」と叫ぶ景色が見たい。
そのためには僕は「強さ」を手に入れるしかない。
肉体的強さだけが全てだとは思わないが、それはやはり大事なのだ。
あらゆる強さを持っていなければ誰もついてきてはくれない。
5時間弱歩いてなんとか茅野駅についた。
途中何度も転んで、膝からは血が出ていた。
#茅野駅は血の駅
2019年は今までで一番強くなる年にします。
どうぞあたたかく見守ってください。